2024.09.05
なぜ弁護士が必要?M&Aの会社調査での具体的なサポート内容
M&A(Mergers and Acquisitions)は、企業の成長戦略として重要な手段の一つです。しかし、成功するためには綿密な計画と詳細な調査が不可欠です。特に「デューデリジェンス(Due Diligence)」と呼ばれる調査プロセスは、M&Aの成功に直結します。この段階での調査には弁護士のサポートが重要です。今回は、M&Aにおける弁護士の具体的なサポート内容について解説します。
デューデリジェンスとは?
デューデリジェンスは、買収対象企業の財務状況、法務リスク、経営状況などを詳細に調査するプロセスです。これにより、買収後に予期せぬ問題が発生するリスクを低減し、適切な買収価格を設定するための情報を収集します。
デューデリジェンスについてさらに詳しく知りたい方は下記も併せてお読みください。
弁護士の役割と具体的なサポート内容
法務デューデリジェンスの実施
弁護士は、対象企業の法務リスクを徹底的に調査します。具体的には以下の項目を確認します。
- 契約書の確認
重要な契約書(販売契約、仕入契約、労働契約、リース契約など)の内容を精査し、リスク要因を特定します。 - 知的財産の保護状況
特許、商標、著作権などの知的財産の所有状況とその保護状況を確認します。 - 訴訟リスクの評価
現在進行中の訴訟や過去の訴訟履歴を調査し、潜在的なリスクを評価します。 - コンプライアンス状況
対象企業が法令遵守しているか、特に業界固有の規制に適合しているかを確認します。
買収契約書の作成と交渉
M&Aの最終段階では、買収契約書の作成と交渉が重要です。弁護士は、以下のサポートを行います。
- 買収契約書のドラフト作成
買収条件を反映した契約書を作成し、法的な観点から問題がないか確認します。契約内容の修正提案 - 契約交渉のサポート
買収契約の交渉において、買収側の利益を最大化するための法的助言を行います。
クロージング手続きのサポート
買収が正式に完了するクロージングの段階でも、弁護士のサポートが欠かせません。
- 必要書類の準備
クロージングに必要な書類を準備し、法的な不備がないか確認します。 - 手続きの進行管理
クロージング手続きが円滑に進むよう、全体の進行を管理します。
まとめ
M&Aの成功には、詳細なデューデリジェンスと適切なリスク管理が不可欠です。
弁護士は、専門的な法務知識と経験を基に、買収プロセス全体をサポートし、リスクを最小限に抑えるための重要な役割を果たします。
M&Aを計画する際は、早い段階から弁護士に相談し、適切なサポートを受けることを強くお勧めします。