企業法務コラム

デューデリジェンスとは

デューデリジェンスとは、投資や企業買収（M&A）などを行う前に、対象となる企業や事業について調査を行い、リスクや価値を評価するプロセスです。
日本語では「適正評価手続き」とも呼ばれ、近年、M&Aや事業投資が活発化するにつれて、その重要性がますます高まっています。

デューデリジェンスの目的

デューデリジェンスの主な目的は以下の3つです。

1. 取引後のトラブルを回避する
2. 対象企業や事業の価値を正確に把握する
3. 買収価格や契約条件を適切に設定する

M&Aにおいては、買収後のトラブルが大きな損失に繋がる可能性があります。デューデリジェンスは、事前にリスクを把握することで、そのようなトラブルを回避するのに役立ちます。

また、デューデリジェンスによって対象企業や事業の価値を正確に把握することで、買収価格や契約条件を適切に設定することができます。

デューデリジェンスの種類

デューデリジェンスには、主に以下の種類があります。

■ 財務デューデリジェンス

財務諸表や会計帳簿などを調査し、対象企業の財務状況を分析します。

■ 法務デューデリジェンス

訴訟リスクや法令違反リスクなどを調査します。

■ 事業デューデリジェンス

事業内容、市場環境、競合状況などを調査します。

■ ITデューデリジェンス

ITシステムや情報セキュリティ状況などを調査します。

■ 環境デューデリジェンス

環境汚染リスクなどを調査します。

これらの調査は、専門家によって行われるのが一般的です。特に、法務デューデリジェンスは、弁護士に依頼するのがおすすめです。

弁護士による法務デューデリジェンス

弁護士による法務デューデリジェンスでは、以下のような調査を行います。

• 定款や登記事項などの法的な書類の確認
• 訴訟リスクや法令違反リスクの調査
• 契約書などの重要書類の作成・レビュー
• 知的財産権の調査
• 許認可の確認

弁護士は、法律の専門知識を活かして、契約後のトラブルを回避するためのアドバイスを行うことができます。

まとめ

デューデリジェンスは、M&Aを成功させるために不可欠なプロセスです。特に、法務デューデリジェンスは、弁護士に依頼することで、より精度の高い調査を行うことができます。

M&Aを検討している方は、ぜひデューデリジェンスの重要性を理解し、専門家のサポートを受けながら進めてください。