企業法務コラム

2024.06.24

【中小企業の明暗を分ける】M&Aで失敗しないための秘密兵器とは?

【中小企業の明暗を分ける】M&Aで失敗しないための秘密兵器とは?

近年、中小企業のM&Aが活発化しています。事業承継や新規事業進出など、M&Aには様々なメリットがあります。しかし、M&Aは成功すれば大きな成果を得られる一方で、失敗すれば多額の損失を被るリスクも伴います。

M&Aにおける失敗の大きな原因の一つが、デューデリジェンスの軽視です。 デューデリジェンスとは、投資家が投資対象となる企業の財務状況や経営状況などを詳細に調査することです。

中小企業の顧問弁護士として、私はこれまで少なくない数のM&A案件に携わってきました。 その中で、デューデリジェンスを十分に行うことで、M&Aを成功に導いたケースもあれば、デューデリジェンスを怠ったために失敗に終わったケースも少なくありません。

特に、中小企業の場合、財務状況や経営状況が複雑で、一見しただけでは問題が見えにくいことがあります。 だからこそ、デューデリジェンスによって企業の内部を徹底的に調査し、潜在的なリスクを事前に洗い出すことが重要です。

先日、あるクライアント企業が、他社の事業を買収しようとしたケースがありました。 デューデリジェンスの結果、買収対象となる企業は表面上は黒字経営でしたが、実は多額の負債を抱えており、買収後に大きな損失を被る可能性が高いことが判明しました。

このケースのように、デューデリジェンスによって潜在的なリスクを発見し、M&Aを中止することで、多額の損失を回避することができます。

デューデリジェンスには、主に以下の3つの種類があります。

法務デューデリジェンス

法令違反や訴訟リスクなどを調査します。

財務デューデリジェンス

過去の決算書や貸借対照表などを分析し、企業の収益性や健全性を評価します。

事業デューデリジェンス

市場環境や競合状況などを調査し、企業の事業戦略の妥当性を評価します。

まとめ

私は中小企業の顧問弁護士として、クライアント企業に、M&Aにおいてデューデリジェンスの重要性を必ず説明しています。 デューデリジェンスは、M&Aを成功に導くための必須アイテムであり、失敗を防ぐための秘密兵器と言えるでしょう。

M&Aを検討している中小企業の皆様は、ぜひ信頼できる弁護士に相談し、デューデリジェンスを徹底的に行うことをお勧めします

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