解決事例

Resolution case

欠陥部品を巡る5,000万円の損害賠償請求を、2,000万円まで圧縮した交渉解決事例

history of the problem

相談者は、産業機械向けの部品をOEM業者に製造委託していた製造業の経営者でした。ところが、OEM業者が製造した部品の一部に欠陥があったため、相談者が納品した親会社の製造ラインが一時停止するという事態が発生しました。

このトラブルを受けて、親会社から相談者に対し、「ライン停止に伴う営業損失」「回収・修理費用」「顧客対応費用」などを含む、5,000万円超の損害賠償請求がなされました。

相談者は、高額な請求内容とその根拠に疑問を抱き、弁護士に交渉を依頼。請求内容の精査や過失割合の検討を通じて、法的反論を構築し、交渉による解決を目指すこととなりました。


Client Issues and Desired Outcomes

争点・希望点

  • 損害賠償請求の金額が妥当かどうかの精査
  • 相手方の主張する「間接損害」の範囲を限定したい
  • OEM製造であるにもかかわらず設計起因の瑕疵についても責任を問われている点の反論
  • 交渉ベースで裁判に至らず、できる限り早期に解決したい

間接損害とは?

「間接損害」とは、契約違反や不法行為などによって直接的に発生した損害(=直接損害)ではなく、それに付随して発生する二次的・派生的な損害を指します。

損害の種類説明
直接損害契約不履行などにより、直接的に発生する損害。欠陥部品の交換費用、修理費、返品送料など。
間接損害直接損害によって引き起こされた二次的な損害。製造ライン停止による営業損失、信用低下による売上減少、顧客からのクレーム対応コストなど。

Consequences of this issue.

OEM製造業者が製造した部品の欠陥により製造ラインが停止したとして、親会社から約5,000万円の損害賠償を請求されましたが、弁護士による交渉の結果、最終的に請求額を2,000万円まで圧縮することに成功しました。訴訟に発展することなく和解が成立し、依頼企業にとって大きな負担軽減につながりました。

Attorney’s Commentary on Key Legal Points

本件では、OEM製造による部品の欠陥に起因して多額の損害賠償が請求されました。以下のポイントが交渉成功の鍵となりました。

損害賠償請求の適正性を検証した交渉対応

相手方からの5,000万円の損害賠償請求に対して、弁護士はまず請求内容を精査し、請求の根拠となる「営業損失」や「顧客対応費」などの間接損害が、依頼者にとって法的責任を負うべき対象かどうかを慎重に検討しました。契約書上、間接損害の賠償責任を免責する条項がなかった場合でも、交渉によってその範囲を限定することは可能です。

OEM構造と設計責任の分離による責任軽減の主張

当該部品はOEM業者によって製造されたものであり、また設計自体は親会社の指示によるものでした。この点を根拠に、依頼者がすべての責任を負う立場にないことを主張。OEM製造と設計責任の切り分けにより、依頼者の過失割合を抑える方向で交渉を行いました。

訴訟回避と現実的な解決

依頼者は訴訟による長期化や企業イメージの悪化を避けたい意向が強く、弁護士もそれを踏まえて早期の交渉解決を重視しました。結果として、裁判に至ることなく2,000万円での和解が成立し、企業の経済的負担も大幅に軽減されました。

契約段階からのリスク管理の重要性

今回のようなトラブルを未然に防ぐには、OEM契約書において損害賠償の範囲や免責条項を明記しておくことが極めて重要です。特に製造業のBtoB取引では、間接損害が高額化しやすく、契約書が不備だと全額請求されるリスクもあります。契約段階から弁護士の関与を得ることで、法的リスクを事前に洗い出し、紛争時にも有利な立場を確保できます。

所内チームによる多角的な検討

本件では、請求の妥当性や法的責任の範囲について、事務所内の弁護士複数名によるチームでの検討を行いました。
契約関係、製造責任、因果関係、損害の立証といった複数の論点を整理し、法的観点と交渉戦略の両面から意見を出し合うことで、依頼者にとって最善の落としどころを見極めることができました。
このようなチーム体制による丁寧な検討プロセスが、大幅な請求額の圧縮と和解という成果につながったポイントの一つです。

高瀬総合法律事務所は、
弁護士チーム対応だからこそ実現できる、納得の解決です。

弁護士チームで対応することのメリット

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弁護士チームで対応することのメリット

1. 多角的な視点からの戦略構築が可能

1人の弁護士では見落としがちな論点やリスクも、複数の弁護士が関わることで「契約解釈」「証拠の評価」「交渉スタンス」などを多面的に検討できます。特に今回のように、製造責任や間接損害のような微妙な論点が絡む案件では、異なる視点のぶつかり合いが交渉戦略の質を高めます

2. 経験や専門分野の違いを活かした対応

事務所内に企業法務、製造業トラブル、損害賠償、交渉・調停に強い弁護士が揃っていれば、それぞれの専門性を融合させた対応が可能です。たとえば、「契約の文言の読み方」や「裁判所で通る損害額の相場」など、経験に裏打ちされた現実的な見通しを共有し合えることが強みになります。

3. 迅速かつ柔軟な対応体制

複数人で分担することで、情報収集・リサーチ・ドラフティング・打ち合わせ対応などを並行して進められるため、依頼者の負担を軽減しつつ、スピード感ある対応が可能になります。特に相手方との交渉が継続する中では、対応の遅れが不利につながることもあるため、リソースの厚みは安心材料となります。

4. 判断に迷ったときの「ブレない結論」

本件のように、高額な請求や契約責任が問題となる局面では、「どこまで譲歩すべきか」「裁判になったら勝てるか」など、判断が難しい場面も多くあります。チームで議論を尽くすことで、弁護士側の方針も整理され、依頼者にとって納得感のある説明と方針提示が可能になります。

この事件を担当した弁護士

高瀬 芳明の写真

Yoshiaki Takase

高瀬 芳明の写真

経営者目線で白か黒ではなく「許容範囲内でのリスク承知でリターンを取れるような最適な課題解決策」のご提示を心がけています。

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