企業法務コラム

2024.04.09

個人でM&Aをする場合と弁護士を利用した場合の比較

個人でM&Aをする場合と弁護士を利用した場合の比較

M&Aは、企業成長のための重要な戦略であり、
競争力を高め、市場シェアを拡大するための効果的な手段です。
しかし、M&Aのプロセスは複雑で、多くのリーガルリスクが伴います。
ここでは、個人でM&Aを進める場合と、弁護士の支援を受ける場合の主な違いを探り、
なぜ法的サポートが不可欠なのかを明らかにします。

リーガルリスクの把握

1. 個人での対応

個人でM&Aを進める場合、契約書の読解や交渉の際に見落としが生じるリスクがあります。法的な専門知識がないと、重要な条項を見逃したり、その意味を誤解したりする可能性が高くなります。

2. 弁護士を利用する場合

専門のM&A弁護士は、契約書の詳細な分析やリスクの特定、最適な交渉戦略の立案を行います。弁護士は、不利な条項を適切に修正する交渉を行い、クライアントの利益を最大限に守るためのアドバイスを提供します。

交渉プロセス

1. 個人での対応

個人が交渉を行う場合、経験不足から不利な条件を受け入れる可能性があります。また、感情が交渉に影響を与え、合意に至るまでのプロセスが長引くこともあります。

2. 弁護士を利用する場合

弁護士は、交渉においてクライアントの代理として機能します。感情を交渉から切り離し、客観的な視点から最適な条件を引き出すことができます。また、弁護士の存在は、相手方に対してプロフェッショナルな対応を求めることにもつながります。

法的手続きの複雑さ

1. 個人での対応

M&Aには、デューデリジェンス(買収対象の調査)、契約書の作成、規制当局への届出など、多岐にわたる複雑な手続きが伴います。個人でこれらを適切に管理するのは困難で、手続きの遅れや不備が発生するリスクがあります。

2. 弁護士を利用する場合

弁護士や法律事務所は、これらの複雑な法的手続きをスムーズに進めるためのリソースと経験を持っています。専門家の手による適切な手続きの実施は、時間とコストの節約につながり、トランザクションの成功率を高めます。

総合的なサポートとアドバイス

1. 個人での対応

個人がM&Aを進める際、特定の問題に直面したときに迅速に対応できる専門知識やリソースが不足している場合があります。

2. 弁護士を利用する場合

弁護士は、M&Aプロセス全体を通じて総合的なサポートとアドバイスを提供します。不測の事態や複雑な問題が発生した場合でも、迅速かつ効果的に対処するためのガイダンスを受けることができます。

結論

M&Aは、その成功が企業の未来を大きく左右する重要な決定です。個人でM&Aを進めることは可能かもしれませんが、弁護士を通じて行うことで、リーガルリスクの軽減、交渉プロセスの最適化、複雑な法的手続きの適切な管理といった、数多くの利点が得られます。専門的なサポートを活用することで、M&Aの成功率を高め、企業価値の最大化に貢献することができるでしょう。

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