企業法務コラム

2025.04.17

ガバナンス問題にどう向き合う?――弁護士が見た企業リスクのリアルと、備えておきたい内部統制

ガバナンス問題にどう向き合う?――弁護士が見た企業リスクのリアルと、備えておきたい内部統制

企業経営において「ガバナンス」という言葉が一般化して久しいですが、いざ自社に置き換えたとき、「うちは本当に機能しているのか?」と不安に感じる経営者や法務担当者の方も少なくありません。

ガバナンスとは“仕組み”の話――問題が起きてからでは遅い

ガバナンスとは、平たく言えば“組織の健全な意思決定と行動を支える仕組み”のこと。
経営層の暴走、現場の不正、情報漏えい、パワハラ問題――こうした企業不祥事の多くは、単なる個人の過失ではなく、ガバナンスや内部統制の不備が背景にあることが少なくありません。

特に上場準備中やM&Aを視野に入れている企業では、外部からの目線で「ガバナンスが効いている」と評価される体制構築が必須です。

弁護士から見た、ガバナンス構築で見落とされがちなポイント

1. 社内規程の整備はしているが、運用が伴っていない

就業規則やコンプライアンス規程を形式的に整えて満足している企業は少なくありません。しかし、実際に社員がそれを「知っている」「守っている」とは限りません。ガバナンスの実効性は“運用”にあります。

2. 内部通報制度が形だけになっている

制度があっても、通報しても改善されない・報復が怖いという空気があると意味がありません。匿名性や弁護士窓口の導入など、運用の信頼性確保が重要です。

3. 経営陣の監視機能が機能していない

取締役会があるだけでガバナンスが効いているとは言えません。独立性のある社外取締役の選任や、経営に対する適切なモニタリング体制も求められます。

弁護士に相談することで見える“先のリスク”と“未来の安心”

法務リスクは、「今、火がついているかどうか」よりも、「火種がどこにあるか」に目を向けることが重要です。
企業法務に精通した弁護士であれば、単なる契約トラブル対応だけでなく、組織のガバナンス全体を俯瞰し、潜在的なリスクに先回りして備えることができます。

弁護士に相談することで得られること:

  • 自社に合ったガバナンス体制や内部統制の見直しプランの提案
  • コンプライアンス違反の未然防止
  • トラブル発生時の初動のスムーズさ(社内調査、社外対応)
  • 取締役会や株主との関係性を考慮した法的アドバイス
  • IPOやM&A時に求められる法的整備のスピード対応

ガバナンスやコンプライアンスに不安があるなら、まずは話してみませんか?

「内部統制って実際どこまでやればいいの?」
「ガバナンスって、うちの規模でも必要なの?」
そんな疑問をお持ちであれば、一度、弁護士に現状を話してみるだけでも得られる気づきは多いはずです。

経営と現場の信頼をつなぐ“仕組み”づくり。トラブルが起きてから後悔しないために、今できる一歩を、専門家と一緒に考えてみてはいかがでしょうか。

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