2024.04.11
M&A5大リスクとデューデリジェンスで分かる調査の必要性
M&Aにおいて、デューデリジェンスは成功確率を高め、リスクを低減するために不可欠なプロセスです。特に、法務的なリスクを調査する法務デューデリジェンスは、弁護士に依頼するのが一般的です。
トラブルのリスクが高いM&Aにおいては法務デューデリジェンスは欠かせません。
ここでは、弁護士がM&Aのデューデリジェンスで行う調査について、具体例を交えながら詳しく解説します。
1. 契約書等の重要書類の調査
M&Aでは、対象会社の過去の契約書等を調査し、以下のようなリスクを洗い出します。
- 訴訟リスク
- 債務リスク
- 契約違反リスク
- 秘密保持義務違反リスク
- 知的財産権侵害リスク
弁護士は、契約書の条項を詳細に分析し、潜在的なリスクを察知する専門知識を持ち合わせています。
2. 訴訟リスクの調査
対象会社が過去に訴訟を起こされたことがあるかどうか、また現在進行中の訴訟があるかどうかを調査します。訴訟リスクは、M&A後の企業価値に大きな影響を与える可能性があります。
弁護士は、裁判所の記録や関係者へのインタビュー等を通じて、訴訟リスクを詳細に調査します。
3. 法令違反リスクの調査
対象会社が法令を遵守しているかどうかを調査します。法令違反は、行政処分や刑事罰の対象となる可能性があり、企業価値を大きく毀損する可能性があります。
弁護士は、法令に関する専門知識を活かして、対象会社の法令遵守状況を調査します。
4. 知的財産権の調査
対象会社が保有する知的財産権の状況を調査します。知的財産権は、企業にとって重要な資産であり、その権利範囲や有効性を調査する必要があります。
弁護士は、特許庁のデータベース等を利用して、対象会社の知的財産権の状況を調査します。
5. その他の調査
上記以外にも、弁護士は必要に応じて以下のような調査を行います。
- 許認可の状況
- 環境問題
- 労働問題
- 税務問題
これらの調査は、M&A後の事業運営に影響を与える可能性のあるリスクを洗い出すために重要です。
まとめ
弁護士による法務デューデリジェンスは、M&Aにおけるリスクを回避し、成功確率を高めるために不可欠なプロセスです。弁護士は、法律の専門知識を活かして、様々な角度から調査を行い、潜在的なリスクを察知します。
M&Aを検討している方は、ぜひ弁護士に相談し、適切な法務デューデリジェンスを実施することをおすすめします。